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水道水は安全か

日本の水道水は世界的に見ても非常に安全度が高くなっています。海外では水道水をそのまま飲むことが出来ない国が非常に多く、蛇口からひねった水をそのまま飲むことが出来る日本の水道水は珍しいのです。

飲料水・ミネラルウォーターを購入して飲むという習慣は、元々水道水が非常に硬度の高いヨーロッパ圏で、味が良いの地下水を汲み上げて販売したことから始まりました。「天然水を買って飲む」と言う習慣が日本にも広まりましたが、そもそも日本の水道水はそのまま飲むことができるほど安全で清潔なものです。

水道水ではなく購入した水を飲む傾向がある理由としては、やはり水道水のカルキ臭にあります。カルキ臭は水道水を消毒するための塩素によるもので、水の味を低下させる一因となっています。
水道水のカルキ臭は都市部ほど強い傾向にあります。これは水源(河川など)の汚染度に関連するもので、水源の汚染度が低いほど、塩素の使用量も少なく済むのです。
残留塩素はないに越したことはありませんが、水道水の品質維持には必要不可欠なもので、また人体には影響のない濃度であるため、食味の問題を置いておけば、安心して飲める水には変わりありません。

水道水汚染の問題

とは言っても、水道水の汚染に関する問題は時々聞かれます。
井戸水や地下水を水道水として使用している地域では、土壌汚染によりヒ素などの重金属が水に溶け込んで問題となった例などもあります。
また近年では記憶に新しい、原発事故での放射性物質飛散による水源の汚染問題。これは該当地域の住民を震撼させる出来事でした。
2012年には利根川水系が化学物質に汚染され、浄水場で塩素と反応しホルムアルデヒドが生成・水道水に混入するという事態に。
このようなことが続くと、やはり水道水は諸手を挙げて安全と言い切れるのか?と思うのが一般市民として当たり前の感情でしょう。

とは言え、天然水が必ず安全とも言い切れません。水源が汚染されれば飲めなくなるのは同じ事。水道水ならば少しの汚染は浄水場で食い止めることが出来ますが、天然水となると少しの汚染でもアウトです(ろ過・消毒などの処理を行えば天然水ではなくなる)。

とは言え、少しでも味の良いものを求めたくなるのは当然のこと。それに人体に影響がレベルとは言っても、塩素はなるべくなら口に入れたくないという心情にもなります。
口に入るものの安全性や味・品質に意識が高まっている現代では、水道水よりミネラルウォーターが好まれることは仕方のないことなのかもしれません。